在宅勤務の普及により、働く場所に縛られないメリットがある一方で、孤独感や集中力の欠如、進捗管理の難しさなどの課題を感じている方も多いのではないでしょうか。このような課題を解決し、業務効率化を図るうえで、それぞれの課題に対応できるアプリの活用が有効です。
この記事では、テレワークにおすすめの最新アプリを11個紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
生産性を上げるおすすめテレワークアプリ11選
1. Todoist(トゥドゥイスト)
Todoist(トゥドゥイスト)は、ポルトガルのDoist(ドゥイスト)社が運営するタスク管理アプリで、世界の約5,000万人が利用しています(2025年12月時点)。リスト方式とカンバン方式(タスクをセクションに分けて表示する方式)の2タイプに対応しており、用途や好みに応じた柔軟なタスク管理が可能です。80を超える外部ツールと連携できるほか、Apple Watchを活用すれば音声操作によるタスクの作成・管理もできます。また、Googleカレンダーと連携することで、タスクとスケジュールを一元的に把握できる点も特徴です。
また、プロジェクト用・個人用といった目的別にタスクを分類でき、「マーケティング&営業」「開発」「デザイン&プロダクト」など、業務内容に応じたテンプレートもあらかじめ用意されています。さらに、有料のAIアシスタント機能を利用すれば、大きなタスクを細分化したり、効率的な進め方の提案を受けたりすることが可能です。
マルチデバイスに対応し、直感的に操作できる設計に加え、フィルター機能を使えば条件に合致するタスクを素早く抽出できるため、日々の業務を効率的に管理できるでしょう。
2. Slack(スラック)
Slack(スラック)は、アメリカのSalesforce(セールスフォース)社が提供するコミュニケーションツールで、有料ユーザー数は20万名を超え、150カ国以上で利用されています。主な特徴は以下のとおりです。
- コミュニケーション:チーム内のやりとりを「チャンネル」ごとに集約し、プロジェクトや部署単位で作成できるため、関係するメンバーだけで効率的に情報共有が行えます。個人や少人数でのやりとりにはDM(ダイレクトメッセージ)機能が適しており、用途に応じた使い分けが可能です。
- 情報の整理:スレッド機能により話題ごとに会話を整理できるため、タイムラインが煩雑にならず、議論や簡単なタスク管理にも役立ちます。重要なメッセージはピン留めやリマインダーで管理でき、見落とし防止につながります。強力な検索機能も備えており、過去の会話やファイルも簡単に探し出せます。
- 情報共有:ファイル共有はドラッグ&ドロップで手軽に行え、資料や画像のやりとりもスムーズです。さらに、音声・ビデオ通話機能を備えているため、テキストだけでは伝えにくい内容も円滑に打ち合わせできます。
- 自動化機能:カスタム通知やBot(ボット)による自動化機能を活用することで、業務に合わせた効率的な運用が可能になります。
- 雰囲気づくり:絵文字リアクションやカスタムアプリを使ったコミュニケーションにより、チームの雰囲気を良くするための取り組みも容易にできます。
- ナレッジ共有:Slack内には、重要なナレッジを作成・整理・共有できる「Canvas(キャンバス)」機能もあり、情報資産の蓄積にも適しています。
- 使いやすさ:マルチデバイスに対応しており、さらに2,600種類以上の外部ツールと連携できるため、高い拡張性を備えたチームコラボレーション基盤として活用できます。
3. Evernote(エバーノート)
Evernote(エバーノート)は、イタリアのBending Spoons(ベンディングスプーン)社が運営する多機能メモツールです。テキストに加えて、画像・動画・PDFファイルなど多様な形式のデータをノートで保存でき、あらゆる情報を一元的に管理できる点が特長です。PCやスマートフォン、タブレットといったマルチデバイスに対応しているため、場所や端末を問わず同じノートにアクセスできます。
また、作成したノートは他のユーザーと共有でき、チームでの情報共有や共同作業にも活用可能です。検索機能も充実しており、キーワードやタグ、作成日時、ノートブック名などで柔軟に絞り込めるほか、有料プランでは画像内の文字まで検索できます。さらに、Gmail(ジーメール)やOutlook(アウトルック)、Slack、Microsoft Teams(マイクロソフト チームス)などの外部ツールとも連携でき、業務効率化を支援します。関連するノートをまとめて管理できるスタック機能も備えており、情報整理のしやすさにも優れています。
4. Trello(トレロ)
Trello(トレロ)は、オーストラリアのAtlassian(アトラシアン)社が運営するタスク管理アプリで、世界の約460万人が利用しています。カンバン方式を採用しており、タスクをセクションごとに分けて視覚的に管理できます。日本語や英語をはじめとする複数の言語に対応し、マルチデバイス環境でも利用可能なため、場所や端末を問わず作業を進められます。
タスク管理は、全体像を把握する「ボード」、作業工程を示す「リスト」、個々のタスクを表す「カード」の3つの要素で構成されており、ドラッグ&ドロップによる直感的な操作が可能です。各カードには期限設定やチェックリスト、添付ファイル、コメントを追加でき、タスクの進捗や情報をまとめて管理できます。さらに、Google Drive(グーグルドライブ)やSlack、メールなど多様な外部ツールと連携できるため、チームでの情報共有や業務効率化にも役立ちます。
5. Asana(アサナ)
Asana(アサナ)は、アメリカのAsana社が手掛けるタスク管理アプリで、Amazon(アマゾン)や富士通、スズキなど国内外で約17万の顧客に用いられています。300以上の外部ツールと連携でき、高い拡張性を備えている点が特長です。条件に応じてタスクの担当者変更や期日設定を自動で行える「ルール」機能により、定型作業の自動化も可能です。
また、有料プランではAIを活用した機能が充実しており、タスクやコメントの要約、文章の改善、ワークフローの作成などを効率的に行えます。進行状況や成果を可視化・分析できるレポート作成機能も備えており、プロジェクト管理に役立ちます。タスク管理の表示形式は、無料プランでも「リスト」「ボード」「カレンダー」の3種類に対応しており、有料プランではさらに「タイムライン(ガントチャート形式)」「ゴール」「ポートフォリオ」などの高度な管理機能を利用できます。
6. Google Workspace(グーグルワークスぺース)
Google Workspace(グーグルワークスペース)は、アメリカのGoogle(グーグル)社が提供するビジネス向けのクラウドサービスです。以下のような日常の業務で欠かせない機能を、1つのツールで網羅している特徴があります。
- Gmail(ジーメール):ビジネスメールサービス
- Googleドキュメント:文書作成ツール
- Googleスプレッドシート:表計算ソフト
- Googleスライド:プレゼンテーション資料の作成ツール
- Googleドライブ:オンラインストレージサービス
- Google ToDo(グーグルトゥドゥ)リスト:タスク管理機能
- Googleカレンダー:スケジュール管理ツール
- Googleチャット:コミュニケーションツール
- Googleミート:オンライン会議ツール
- Googleフォーム:オンラインフォーム作成ツール
- Google Gemini(ジェミニ):生成AIサービス
インターネット接続の有無に関係なく、さまざまなデバイスを使用してドキュメント、スプレッドシート、スライドなどを操作できるほか、同一のドキュメントやシートをリアルタイムで共同編集することも可能です。Google Chrome(グーグルクロム)の拡張機能と併せて利用すれば、より生産性の高い業務環境を実現できるでしょう。
7. Zoom(ズーム)
Zoom(ズーム)は、アメリカのZoom Communications(ズーム・コミュニケーションズ)社が提供するオンラインコミュニケーションツールです。世界のビデオ会議ソフトウェア市場において約56%(2025年10月時点)のシェアを占め、世界中で広く利用されています。
高品質なビデオ・音声通話をはじめ、画面共有、チャット、録画機能など、オンラインでの円滑なコミュニケーションを支える多彩な機能を備えており、会議や商談、研修、ウェビナーなど幅広いビジネスシーンで活用されています。会議用のURLを発行するだけで誰でも参加でき、専用アカウントを持たない外部の参加者とも簡単に接続できる手軽さも特徴です。
さらに、通信量が比較的少なく、安定した通信環境が整っていない場合でも利用しやすい点や、待機室やパスコード設定、暗号化通信などのセキュリティ対策が充実している点も特徴です。利便性と安全性を両立したオンライン会議ツールとして、高い評価を得ています。
8. ChatGPT(チャットジーピーティ)
ChatGPT(チャットジーピーティ)は、アメリカのOpenAI(オープンエーアイ)社が開発した、世界の約7億名以上が利用(2025年8月時点)する対話型AIです。ユーザーの目的達成を支援すべく、自然言語処理(NLP)に基づいてユーザーと対話形式によるやり取りを行い、質問への回答、情報提供、助言などを行います。ユーザーはログイン後、テキストボックスに「やってほしいこと」を書くだけで必要な情報を素早くまとめてくれるため、以下のようなテレワークのあらゆる場面で利用できます。
- リサーチ業務
- 文章の添削・校正・要約
- 言語翻訳
- コーディングチェック
- クリエイティブ作成
- SNS投稿作成
- 資料作成
- 商品・サービスの企画
- 契約書の作成
- エクセルの関数生成
- データ分析・レポート生成
- 社内ナレッジ活用
- 意思決定支援・戦略立案
9. Chatwork(チャットワーク)
Chatwork(チャットワーク)とは、株式会社kubell(クベル)が提供するチャット型コミュニケーションツールで、登録者700万名(2024年6月時点)を超える国内有数のサービスです。主な機能は以下のとおりです。
- チャット機能:案件や部署単位でトークルームを作成でき、メッセージはキーワード検索で簡単に振り返ることができます。絵文字によって円滑なコミュニケーションが可能なほか、1対1でやり取りできるダイレクトチャットや、メモやファイル保管に使える自分専用のマイチャットも利用できます。また、重要なチャットはピン止めして一覧の上部に固定することができます。
- タスク管理:タスクの作成・依頼が可能です。自分用に作成したタスク、または相手から割り振られたタスクを完了させると、チャットに通知され、相手に知らせることができます。
- ファイル管理:WordやExcelなどのオフィスファイルや画像ファイルをチャットにアップロードでき、チャット参加メンバーであれば共有されたファイルのダウンロードが可能です。
- ビデオ・音声通話:顔を見ながら、または音声のみで会話が可能です。さらに、通話中には画面共有にも対応しており、資料を見せながらの打ち合わせが行えます。
10. Notion(ノーション)
Notion(ノーション)は、Notion Labs Japan(ノーションラボズジャパン)合同会社が運営するタスク管理ツールで、2024年7月時点で世界のユーザー数は1億人を超えています。作成したタスクに関連するファイルやリンク、メモをまとめて管理でき、業務に必要な情報を一箇所に集約できます。タスク管理だけでなく、ドキュメントや会議ノートも統合して扱えるため、情報の分散を防ぎ、業務全体を効率的に把握することが可能です。さらに、同じデータをリスト表示・カンバン表示・カレンダー表示など、用途に応じた複数のビューで確認できる点も特徴です。ラベルやステータス、チェックボックスなどを自由に設定できる高いカスタマイズ性に加え、GoogleカレンダーやSlackなどの外部ツールとも連携できるため、日常業務のさらなる効率化に役立ちます。
11. Microsoft Teams(マイクロソフト チームス)
Microsoft Teams(マイクロソフト チームス)は、アメリカのMicrosoft社が提供するビジネス向けのコミュニケーション・コラボレーションツールです。2024年の第三四半期までに約1000万回ダウンロードされたと言われ、世界有数の業務効率化ツールといえるでしょう。主な機能は以下のとおりです。
- チャット:1対1またはグループで利用でき、既読状況を確認できます。さらに、メッセージ検索機能により過去のやり取りを簡単に探せるほか、メンション機能を使って特定の相手に確実に通知することが可能です。
- 通話・ビデオ会議:チャット画面やカレンダーから簡単に開始・スケジュールが可能です。また「ダイヤルイン」機能により、インターネット接続のない電話機からでも会議IDとパスワードを入力するだけで参加できる点が特長です。
- ファイル共有:ドラッグ&ドロップで簡単にチーム内でファイルを共有できます。またMicrosoft 365(旧Office 365)と連携しているため、Word(ワード)やExcel(エクセル)、PowerPoint(パワーポイント)などのファイルをTeams上で共有・共同編集できる点が特徴です。
まとめ
テレワークで業務効率化を図るには、オンラインコミュニケーション、タスク管理、情報共有などの機能を備えたアプリの活用がおすすめです。本記事で紹介した最新アプリ11選は、それぞれ異なる特徴を持っているため、自社の規模や業務内容、課題に合ったツールを選びましょう。ぜひ、導入の参考にしてみてください。
よくある質問
リモートワークに役立つアプリの機能例は?
- 安全性の高い通信環境
- 情報共有のしやすさ
- ビジネスチャット
- ウェブ会議
- タスク管理
- クラウドストレージ
- 勤怠管理
おすすめのリモートワークアプリは何ですか?
- Todoist(トゥドゥイスト)
- Slack(スラック)
- Evernote(エバーノート)
- Trello(トレロ)
- Asana(アサナ)
- Google Workspace(グーグルワークスペース)
- Zoom(ズーム)
- ChatGPT(チャットジーピーティ)
- Chatwork(チャットワーク)
- Notion(ノーション)
- Microsoft Teams(マイクロソフト チームス)
リモートに向いている仕事は何ですか?
- カスタマーサポート
- オンラインチューター
- リクルーティングのスペシャリスト
- トランスクリプショニスト
- 翻訳者
- 旅行代理店
- ソーシャルメディアマーケター
- コンテンツクリエイター
- オンラインセラピスト
- ブロガー
- 保険代理店
- 写真/ビデオ編集者
- オンラインイベントコーディネーター
文:Ryutaro Yamauchi





